先日、仕事帰りに自宅近くのスーパーに寄りました。
小松菜と舞茸と、タイムサービスのお刺身と
10円引きクーポン付きのもずくと
特売のお醤油をかごに入れてレジへ向かいました。
バイト慣れしてない感じの若い男の子がチェッカーだったからか、
2つしか空いていないレジには長い行列ができていました。
私の前のおばさんは彼の手つきの悪さにイライラして・・
ありがとうもいわずにそそくさと立ち去っていきます。
「お、おまたせしました・・」
自信なさげに声を振るわせる男の子。
私のかごの中のものが少ないことにほっとした表情を浮かべます。
でも・・
10円引きクーポンが付いているもずくを発見して動揺した様子。
(これ何だろう・・どうやって打つんだろう・・)
しばらく躊躇し、周りを見回しても
手の空いていそうなお店の人が見当たりません。
(えーっと・・金券かな??いや、こっちのボタンかな、、)
ピーッピーッと誤作動を知らせるレジのサインが繰り返し鳴ります。
それをじっとみつめてしまう私。
後ろからせかすように覗き込むお客さん達。
どんどん手元が震えていく彼。
10円ぐらいもういいですよ、、といいかけたその時
何とか処理方法が分かったらしく
「えっと・・1094円になります」
そこで10104円を出した私にかえってきたのは、
10円のお返しとレシート。
ここでえっ?て思いますよね、普通は。
でも私も、レジ袋を入れてくれないので
もしかして袋にお金がかかるのか不安になったことと、
彼のあまりにも真っ赤な表情に動揺して・・
「あの、レジ袋は・・」
「あっ す、すみません・・」
そしてレジ袋を無事にもらって袋につめ、
おつりの10円はたったの10円だけど
これは彼が一生懸命に打ってくれたから
私に返ってきた10円なんだなぁなんて考えながら
のんきに夜道をぶらぶら帰りました。
現場時代、アルバイトが初めてでおどおどしていた
そんなお店の子達の表情をぼんやりと思い出しながら。
そしてその次の日。
出社前にコンビ二に寄って財布を空けたら!
そこにあるべきお札が1枚もないんです。
よく思い返して思い当たったのがあのスーパーのレジ。
(あぁ、あたしおつりもらってない。。。。)
どきどきしながらスーパーに電話して事情を説明しました。
(レシートもないけど、レジジャーナル見たら分かるし
きっとお金が9000円ぴったり合わなくなってるハズ・・)
そうしたらすぐに電話をかけ直してきてくれて、
「お客様大変申し訳ありませんでした!今確認が取れまして、
やはり9000円合わなかったようですので・・」
(ホッ。。。。。。。。。。。。。。。)
帰り道にお金を取りにいくと、
スーパーの責任者の女性はとっても感じのよい応対をしてくれ、
以後気をつけますからとかなり真摯に謝っていました。
返品や返金。
お店にはつきもののトラブルですよね。
私自身も現場時代、
「おつりが間違っている!!」
というご指摘を、何度も受けたことがあります。
今回みたいにレジでお金をあわせて、
過不足とぴったり合えば問題ないのですが・・
もしも過不足がなかった場合の対応は本当に難しいものです。
しかもその場ですぐのご指摘ならまだ良いのですが、
数日たってから「合わないんだけど・・」と連絡を頂いたり
「こんなに食べた覚えはない!」という理不尽なご指摘があったり・・
そんな時、これが正解だ!!
なんていう対応方法は存在しないと思いますが、
一つだけ大切なこと。
【感情的にならずに、お客様の気持ちに同調すること】
お金を返す返さないはまず置いておいて、
とにかくしっかり話を聞いて、その苛立ちを決して逆撫でないこと。
現役時代、とにかくこれだけは守ってきました。
間違いを指摘する側も、される側も、
感情的になってしまってはもうまともに話ができません。
一つ一つ、一緒に状況を思い返しながら
理屈が通っているか確認していく。
結果はどうあれ、こういったご指摘を頂いたお客様は
またお店に来てくださることが多かったことは言うまでもありません。
ちょっとしたトラブルをプラスに変える。
不信感を信頼感に変える。
それを一つ一つ乗り越えていくことでお店が成長していく・・
昔を思い出す、そんなエピソードでした。